Diary 2016. 12
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12月31日 (土)  森の学校・冬の教室

熊が棲む森の中を歩いたよ。
熊に会えなかったのは残念だけど、動物の痕跡はいっぱいあった。

「はい!帰るよ〜!」と、声を掛けても、全員なかなか動きません。
森の中でも、川原でも、なんにでも興味を持ち、何か見つけるみたいです。

お腹も空くはずだ・・と言っても、「航太〜、喰いすぎじゃないか。三杯目だ。」
お腹がいっぱいになったところで、また、森の中へ。
大木古木の太さを計ろう。メジャーは皆の手と体だ。

産まれたばかりのヤマメの赤ちゃんを見て、さ〜、夜は暗闇教室だよ〜。
真っ暗闇の山道に、一人ずつ置き去り。
子供達は、暗闇で何を見て、何を聞いて、何を感じるでしょう。

冬の教室の「糞洗い」「森の中・川原」「森の夜」。
普段の生活と違う環境で、本来、子供達が持っている素敵な感性が蘇る。
最終日、お世話になった森への「道」。みんなで綺麗にお掃除をしました。

お餅を搗いて、たくさん食べて、〆は、各班で活動発表。
今回の修了生は中学2年の知也一人でした。
森の学校で得た体験や知識を独り占めしないで、みんなに伝えてください。

今年もたくさんの元気を、丹沢に有難う。
次は春の教室、元気で会おう。
子供達の感想文は、会報「丹沢だより」に掲載します。

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12月30日 (金)  森の学校

冬の教室「一日目」

熊はナニを食べているかな?。と、聞けば、「肉!」「サケ!」。
チッッチッチ・・ノーですよ。それも食べるけど、主食は木の実。

じゃあ、それを調べてみよう・・と、糞洗い。
はじめ、「気持ちわる〜」と言ってた子供達も、糞から出て来る未消化の種子に興味津々。

種類の判る種子もあれば、???って種子もある。
それをポットの土に埋めて、4ヶ月後の春を待とう。

勉強終了後の自由時間。
川に懸けたブランコに乗って・・。
プールオイオイ、夏じゃないぞ。落ちるなよ・・。
あらら〜、自分から入っちゃったよ。
まだ日中といえ氷点下。
風邪ひくぞ!。「私はそんなにヤワじゃない!」だって。
その元気、分けて欲しい・・と思った一日目でした。

参加する子供たちの感想は、「丹沢だより2月号」に掲載されます。
今回から、活動内容も少し見直ししました。
私が言うのも変ですが、感想文もナカナカおもしろいです。
ご期待ください。

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12月9日 (金)  丹沢フォーラム。

ホントは1208を書こうと思ったけど、ものには順序。まずは忘れた日記から。

11月24日の初雪。「あの雪」はナンだったの?。・・と言いたくなるような暖かな一日。
12月3日、東丹沢・札掛「一ノ沢考証林」で、丹沢フォーラムが開催されました。
丹沢が抱える問題や課題などを考えるため、年2回開催しています。

今回は、札掛より1,5`下流域に広がる、モミ自然林での開催でした。
この森は、72年前の日米戦争の敗戦前夜、軍需物資として神奈川の各地で、森が伐採されました。全国でも有数な信仰の森、大雄山の杉も例外ではありませんでした。
その中で、この森は、唯一残された森です。
「お国のために切れ。」と命令する軍部に対し、「神奈川の未来のために」と、当時の若手林務部職員が文字通り、命を懸けて軍命に抗い、守り抜いた森です。
昔の役人は気骨がありましたね。その方は、戦後、後に林務課長になりました。

ところが、同じ神奈川県林務課が、20年ほど前、その森に、突然、道路開設の計画を立てました。
道路開設に反対する私達に、神奈川県の技術職幹部が「あんな素晴らしい森を、登山者だけに利用させるのはもったいない。万人に利用してもらう事が必要だ・・。」と、70年代前後、、自然を売り物にしながら、自然環境を蹴散らした観光開発業者のような建設理由を述べたのです。
時間の経過といえ、同じ立場の役人が、先輩の意思を引き継いでいない事に愕然としたものです。

私達は道路建設の協議以前の問題として計画に反対。
神奈川県と交渉を重ねることで、中止になりました。
いま、そこは、自然環境に関心を持つ多くの人達が、自然の森の生い立ちを学ぶ貴重な森になっています。

一ノ沢考証林は、全体面積39haと小さな森ですが、低標高に位置する温帯針葉樹の代表ともいえるモミ自然林は、多様性を考える上で、高標高域のブナ林以上に、貴重な存在と言えます。出来るなら、この森を囲むように広葉樹の森が広がれば、野生動物の生息環境は基より、森が持つ様々な機能が一層高まるものと考えます。
なにより、この森が位置する場所は、宮ケ瀬ダム水源の源流部です。

神奈川県には、多様性プラス、水源としても、森の再生を考えて欲しいと思いました。
それは、72年前、この森を私達に残しくれた人への思いを引き継ぐ事に繋がります。
本当なら、私達が考える必要がない程に、神奈川県が積極的に取り組む事柄です。
暖かな初冬の一日、保全センター職員の解説を聞きながら楽しい森の散策でした。
今回のフォーラムも若い子の参加が多く、参加者の約半数が現役学生。
半分お世辞でも、丹沢の将来に期待が持てそうだ。

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12月1日 (木)  今年もお世話になりました。NO1

紅葉狩り、秋の行楽シーズンに合わせるように、道路工事のため全面通行止。
圏央道開通で、新潟や東北からのお客様が増えたのに、工事のためなら、キャンセルに文句も言えません。11月1日からの通行止め、12月16日までだって。
「一日でも早くします。」なんて言ってたけど、まさか、伸びないだろうな〜。
年末を控えて胃が痛〜い。

私だけじゃなく、ドライブのオジサン&オバサン、チャリライダー、ロードマラソンの人達も「迂回路ないの?」「どうして、この季節?」「役所の都合か?」etc etc。
私に文句を言われてもな〜。一番文句を言いたいのは私です。

大手登山ツアーに対抗して中身の濃い山歩き。正しい情報伝達。
3月から始めたツアー「丹沢を歩く」。ガイドの魅力もあり(私じゃありません)定着してきた。
ただし、定員が10人~15人と少ないため、早々に〆切。
顔馴染みで和気あいあいの楽しさはありますが、新しい方も参加できる仕組みも考えなきゃいけませんね。
各月ごとの実施状況や感想は、発行する「丹沢だより」に、時折、掲載します。

11月に開催した「丹沢を歩く」は、一ノ沢考証林(通称・一ノ沢モミ林)。
久しぶりに歩いて、登山道の荒廃にビックリ。
昔は家族連れで楽しめる物見峠&一ノ沢峠越えと、ガイドブックにもありました。
いま、親切にアドバイスするなら、経験者&健脚向き。
初心者の一人歩きはやめましょう。

丹沢の登山道整備は、尾瀬より丁寧。恐らく全国一かな。
ただ、利用者の多いメインルートの整備は、「これでもか!」と言うくらい丁寧ですが、マイナールートも最低限の手入れは欲しい。
東丹沢ではタライゴヤ沢登山道、3年前の大雪で一部崩壊して以来、通行止めが続いています。
登山は「自己責任」が前提は当たり前ですが、静かな丹沢を楽しむルートが歩けないのはチョット寂しい。

「丹沢を歩く」一年を通した感想。
初めて参加したご夫婦のダンナさんに、「中村さん、このツアーって、女性限定ですか?」。と、聞かれました。
「いえいえ、結果そうなってるだけで、面接して選んでる訳じゃありません。」5分後に、毎回参加のご夫婦が来て、その方、納得したようです。

参加者を含めて、最高齢者は「私」か。
立場はガイドのパシリですが、「歩くのが、やっと」の歳になり、いざとなったら使い物にならないでしょうね。
パシリと言えば植樹活動や丹沢フォーラム、森の学校も同様です。
パシリ不足はイベント継続に、解説者の確保より深刻な問題です。
体力の衰えを知り、パシリのパシリが必要に感じた一年でした。

丹沢札掛の秋。予想に反して、結構きれいな紅葉でした。

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