2015/06/27 パークレンジャーより自然公園情報(表丹沢:塔ノ岳)
|
こんにちは、かながわパークレンジャーです。
表丹沢の自然公園情報をお伝えします。
日付:平成27年6月24日(水)
コース:<表丹沢>塔ノ岳:熊木沢出合〜塔ノ岳〜大倉
天気:曇りときどき晴れ
<登山道注意点>
・熊木沢出合から林道歩きになりますが、落石で歩きにくいところがあります。
不安定な浮き石には十分注意してください。(写真1)
・林道の終点は尊仏ノ土平と呼ばれるところで、ここに指導標があります。(写真2)
指示に従って川の対岸に渡ってください。通常、水流はほとんどありません。(写真3)
<自然情報>
・塔ノ岳に向かって標高が1,100メートルあたりになると、針葉樹の植林帯を抜け出し、
ブナを主体にした気持ちのよい自然林になります。(写真4)
・梅雨どきの雨を吸ってホオノキの大きな葉がみずみずしく光っています。(写真5)
・塔ノ岳の山頂近くでオオバイケイソウ(写真6)が咲き始め、
大倉尾根ではシモツケ(写真7)やヤマオダマキ(写真8)などが開花していました。
いよいよ夏ですね。
<その他>
・大倉尾根の観音茶屋前にトイレが新設されました(写真9)
お互いのためきれいに使いましょう。
なお、トイレの使用には一回につき100円の協力金をお願いいたします。
|
2015/06/04 パークレンジャーより自然公園情報 (東丹沢・表丹沢・西丹沢:堂平−丹沢山−蛭ヶ岳−檜洞丸−石棚山−箒沢公園橋)
|
こんにちは、かながわパークレンジャーです。
東丹沢・表丹沢・西丹沢の自然公園情報をお伝えします。
日付:平成27年5月27日(水)、28日(木)
コース:<東丹沢・表丹沢・西丹沢>
堂平−丹沢山−蛭ヶ岳−檜洞丸−石棚山−箒沢公園橋
天気:晴れ
気温:27日(水)11時、堂平にて25℃
28日(木)5時、蛭ヶ岳にて13℃
<登山道情報>
・登山口付近は、長い間、手入れのされていないスギやヒノキの植林地でしたが、
近年の間伐により、日が差し込むようになり、林床には下草が回復してきました。
しかし、よく見るとテンニンソウなどのシカの好まない植物が多いようです。
(写真1)
・登るにつれて、植林は少なくなり、目の前には新緑が美しいブナ林が広がります。
堂平の標高1200メートル付近は、「丹沢堂平のブナ林」として、かながわ
の美林50選にも選ばれています。(写真2)
・蛭ヶ岳から檜洞丸の間は、丹沢でも奥まった場所で、難所も多いです。
・蛭ヶ岳から臼ヶ岳への道は、急坂やクサリ場が複数あります。また、崩落により
道幅が狭くなっている箇所があります。注意して通行してください。(写真3.4)
・臼ヶ岳から檜洞丸の道は、数年前の工事によって構造階段等が新設され、歩きや
すい道になりました。しかし、金山谷乗越付近には難所もあるので、注意して通
行してください。(写真5.6)
<自然情報>
・堂平から登り始め、丹沢三峰の稜線に近づくと、マルバダケブキとオオバイケイ
ソウが競うように葉を広げていました。(写真7)
夏になると、その茎の先にマルバダケブキは黄色の花を、オオバイケイソウは緑
白色の花をたくさん咲かせます。
・全体的に、トウゴクミツバツツジは見ごろ。ゴヨウツツジ(シロヤシオ)は見ご
ろ過ぎでした。しかし、丹沢山や蛭ヶ岳、檜洞丸など標高の高い場所では、まだ
つぼみや見ごろの株もありました。(写真8.9)
ヤマツツジは、蛭ヶ岳から西丹沢方面へ向かうと見られるようになり、見ごろの
株が多かったです。(写真10)
・その他の確認できた草花:ツルシロカネソウ、クワガタソウ、タニギキョウ、マ
イヅルソウ、ミヤマカラマツ、ツルキンバイ、ジシバ
リなど。(写真11.12.13.14)
・その他の確認できた木花:ミズキ、ツクバネウツギ、ヒメウツギ、カマツカ、ミヤ
マザクラなど。(写真15.16)
<見どころなど>
・丹沢主稜もいよいよ新緑に包まれ、夏らしい装いへと変わりました。
・丹沢山から蛭ヶ岳へ向かう道は、なだらかな気持ちの良い稜線です。展望も良く、
雄大な稜線歩きを楽しめます。稜線には、「テッペンカケタカ」などと聞きなしさ
れるホトトギスの力強いさえずりが響き渡っていました。我々の耳を楽しませて
くれるこのさえずりには、メスに対する求愛と他のオスへの縄張り宣言の意味が
あります。(写真17.18)
・蛭ヶ岳山頂からは、ほぼ360℃の展望を楽しめますが、この日はあいにくガスが
かかり、遠くまで見渡すことはできませんでした。しかし、沈みゆく夕日と富士
山の情景を楽しむことができました。(写真19)
・石棚山稜は美しいブナ林の中で、静かな山歩きを楽しめます。
以前は踏圧によって、裸地化が進んでいましたが、登山道にロープ柵を設けてか
らは下草も回復し、爽やかな気持ちの良い道になりました。(写真20)
|
2015/04/26 パークレンジャーより自然公園情報 (西丹沢:雨山橋から雨山峠)
|
こんにちは、かながわパークレンジャーです。
西丹沢の自然公園情報をお伝えします。
日付:平成27年4月23日(木)
コース:<西丹沢>雨山橋から雨山峠
天気:曇り一時雨
<登山道注意点>
・雨山橋から雨山峠間は沢に沿って歩きます。
風化した花崗岩の道は崩れやすく(写真1)、また地形的に落石の多い場所もあり
ます。
|
金属製の桟道(写真2)やハシゴ(写真3)などが設置されていますが、
あくまで経験者向けの登山道です。初心者同士や単独での山行は避けてください。
また、沢沿いの道は降雨時には増水の危険があります。
事前に登山道や天気の最新情報を収集し、安全を十分ご確認のうえ入山してください。
|
|
<自然情報>
・雨山峠周辺のマメザクラはすでに盛りを過ぎていましたが、
入れ替わるようにミツバツツジが見ごろを迎えていました。(写真4)
・足元に咲く陽春の小さな花々が目を楽しませてくれます。(写真5から9)
玄倉林道では早くもヒメウツギが咲き始めていました。
<その他>
・十字路になっている雨山峠は交通の要所です。(写真10)
|
2015/04/23 パークレンジャーより自然公園情報 (東丹沢:塩水橋―堂平―丹沢山)
|
こんにちは、かながわパークレンジャーです。
東丹沢の自然公園情報です。
日付:平成27年4月19日(日曜日)
コース:<東丹沢>塩水橋―堂平―丹沢山
天気:曇り
気温:12時、堂平にて14℃
<自然情報>
・塩水橋から塩水林道の標高800メートル付近までの間では、サクラの開
花と木々の芽吹きがとても色鮮やかでした。(写真1、2)
・今回の一番のみどころは、堂平からの登山道よりもアプローチに利用
した塩水林道からの眺めのようです。堂平付近の新緑の頃に合わせて
訪れると見逃してしまう光景なので、この時期に歩いてみるのもおすす
めです。
・堂平からはまだ春らしさに乏しい景色ですが、標高1200メートル付近
ではオオバイケイソウの鮮やかな緑の葉が、モノトーンの地表に彩りを
添えていました。そのそばでツルシロカネソウやキクザキイチゲも咲い
ていました。(写真3、4、5、6)
・堂平付近では、ネットに巻かれているウラジロモミ等の木があります。
これは、シカの採食から樹皮を護るために、県とボランティアの方々と
協働で巻いたものです。ところが、ネットで巻ききれなかった所が食べ
られている木が何本もありました。食べられた箇所が広がると木は枯れ
てしまいます。シカは冬場などのエサが不足している時などに食べて
いるようで、硬い樹皮を噛んだ歯はすり減って、やがて食物が食べられ
なくなり、衰弱していきます。木にもシカにも辛いことです。
(写真7、8)
|
2015/03/22 パークレンジャーより自然公園情報 (東丹沢:不動尻〜雷ノ峰尾根分岐)
|
こんにちは、かながわパークレンジャーです。
東丹沢の自然公園情報をお伝えします。
日付:平成27年3月18日(水曜日)
コース:<東丹沢>不動尻〜唐沢峠〜雷ノ峰尾根分岐
天気:晴れ
<登山道注意点>
・登山口の不動尻には簡易トイレがあります。(写真1)
(大山山頂のトイレは現在使用できません)
・不動尻と唐沢峠の間では登山道と作業道が交差している
ところがあります。ほとんどロープが張ってありますが、(写真2・3)
分かりにくいところもあるのでご注意ください。(写真4)
・唐沢峠と雷ノ峰尾根分岐間には尾根がやせているところがあります。
鎖が張られていますが、崩落している箇所もあるので
慎重に行動してください。(写真5.6)
<自然情報・その他>
・唐沢峠付近はモミの樹林に囲まれた静かな落ち着きのあるところです。(写真7)
・峠にはあずま屋もありますので、一息ついてください。(写真8)
・暖かさに応えるかのいように、丹沢のあちこちから
ミツマタの開花情報が寄せられてきます。
ここ不動尻でも開花が始まりました。(写真9)
以前、この明るい黄色の花を初めて見た女性は「炒り卵のよう」と表現しました。
いかにも食欲旺盛な若い方らしい発想ですね。
・尾根筋の日当たりのいい場所ではアセビが咲き始めました。
小さな白い鈴の連なりが三月の風に揺れています。
春の音楽を優しく奏でる楽器のようにも見えます。(写真10)
|
2015/01/10 パークレンジャーより自然公園情報 (東丹沢:唐沢公園橋〜黒岩)
|
こんにちは、かながわパークレンジャーです。
東丹沢の自然公園情報をお伝えします。
日付:平成27年1月10日(土曜日)
コース:<東丹沢>唐沢公園橋〜黒岩
天気:晴れ
<登山道注意点>
・起点になる唐沢公園橋の際には簡易トイレがあります。(写真1)
・登山道は沢を絡むようにして伸びています。
老朽化した木橋や桟道は新しくなっていますが、
高度感のある場所もありますから注意が必要です。(写真2)
・山ノ神から黒岩、唐沢林道方面には渡渉するところがあります。
・黒岩と物見峠の間は登山道崩落のため通行止めになっています。(写真3)
<自然情報>
・山の斜面にウラジロガシの倒木がありました。
根の一部がかろうじて土をつかまえています。
主幹から直接たくさんの葉を広げている様子を見ると、
この木の生への執念のようなものを感じます。(写真4)
・水量の少なくなった渓流では石の白さばかりが目立ちます。(写真5)
すっかり冬ざれた風景の中で深く静かに水をたたえる淵。(写真6)
<その他>
・大きなケヤキの根元には立派な山の神が祀ってあります。(写真7)
この地で生活していた人々の信仰の深さがうかがえます。
・山の神から沢を渡ると、苔むした石が並んでいます。どうも道のようです。
昔はここを炭を背負った牛や馬そして人々が通ったのでしょうか。(写真8)
|
|