1月22日 (木)  ドジっ鷹

軽トラでドライブ?していると、通り過ぎる視覚に何か大きな白い葉っぱがヒラヒラと・・・。
そんな訳ないわナ・・と、思いながらゆっくりバックすると、予想通り落石ネットの内側で大きな鳥が右へ行ったり左へ行ったり・・。
ネットの内側のため、翼が広がらず、結構苦労している。
数年前にもヤビツ峠近くの落石ネットからクマタカを救出した事があった。
こっちは助けようと思っているのに、鷹は攻撃してくる。
相手はクマタカ、突っつかれたらたまったもんじゃない。
太い棒で、岩とネットの隙間の狭い部分へ押し込んだ。
助けてやるのに、何で必死に抵抗するの、「足離せ!突っつくな!」と、怒鳴りながら、あらかじめ切断した場所から引きずり出した。

この時の装備?は、皮手袋にバスタオルの二重・三重巻き。
しかし、棒で狭いところへ押し込む図は、知らない人が見ていたら、ただの密猟だろう。
私の救出作戦は、実に荒っぽいので、野鳥の会や、それに近い人が見たら「獣医さんを呼ぶべきだ!」なんて言われそうだ。
(そんなヒマはね〜よ)
だいぶ昔だが、一度、「死んだらどうするんですか」と、言われた事がある。
その時「死んだら喰っちゃえばいい」と言ったら、それから、その人は丹沢に来なくなった。
変な人が多くなったもんだ。
念のため、これまでのネット内救出で、死んだ鳥やケモノは皆無です。
もちろん食べた事はありません。
と、言うより、私は「肉」が嫌い(・・に近い)です。
焼き鳥屋へ行って、ビール飲みながら「ピーマン・ネギ・ギンナン」って頼んでいたら、「中村さん、うち来なくていいよ、家でビール飲んでなよ」と、言われました。

今回は、ネットの下部にかなりの隙間があったので、棒切れでネットを叩きながら下へ下へと誘導しました。
ところが、このドジ鷹、私がイジメてると思うのか、「もう少し・・」ってとこで、また上に行っちゃいます。
石でもぶつけてやろうか・・と、思いますが、いくら私でも、そこまでは出来ません。
やさしく棒切れでネット叩きを繰り返しました。
ドジ鷹も疲れたのでしょうか、丁度30cmくらいの隙間のある場所にドサっと落ちました。
落ちると同時に、その隙間から飛び出ると、一気に翼を広げ、曇天の大空へ糸を引くように飛んで行きました。
一部始終を付き合った瞳ちゃんの瞳が「感動!」と、言いながら、その姿を追っていました。

そうです、こういう感動は「山」に住んでいればこそ・・です。

そこで、「瞳ちゃん、飛んでいくとこ撮った?」
「感動!感動ですよ!」でした。

しかし、いつもの事ですが、飛んでいく(逃げていく)だけで、お礼の一つもありません。


鷹・救出作戦

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