10月22日 (月)  峠の小屋番

登山にも釣りにも、いい季節ですね。
おまけに天気も良くて、言うことナシでしょう。
日頃の行いが、それほどいいと思えない人達ですが、昨日も今日も、ナイスグッドなお天気です。
ところが、私は連チャンでヤビツ峠の売店でお留守番。
不景気の波は、こんなところにも押し寄せて、ジュースの一本も売れませんが、
変な登山者が増えたために、一応、ガイドの真似事が必要になります。
昨日は日曜でもあり、ことさら変な人が多い一日でした。
秦野駅からバスが付くと、乗降口からドド〜ッっと、人がはき出されます。
トイレへ駆け込む人、すぐに歩き出す人、ご飯を食べる人・・と様々です。
人の波は、半分は大山、半分が表尾根、少々が札掛方面へ流れます。
その中で、アッチキョロキョロ、コッチキョロキョロの人が私のところへ来て、
「教えてください、ヤビツ峠はどっちですか?」と訪ねる人。
この人、駅でバスに乗るとき、行き先を確かめずバスに乗ったのでしょうか。
次の人、「渋沢へはどう行きますか」「今来たバスに乗って秦野駅に戻って電車で次の駅」と教えると、「いや、歩いて行きたい」と言います。
そこで、「バスと電車の走る横を歩いたら・・」と言うと、初めて「山を登って行きたい・・」と言います。
そこで、「どういうルートで歩きたいのか・・」と聞けば、「・・・・」なのです。そして、口から出た言葉は、「くら、くら、くら・・・」とつぶやいています。
聞いてるコッチの頭がクラクラしてきます。
試しに、「大倉か?」と聞くと、「そうだ、そこだ」と言う始末。
「何も解らないなら登山地図を買ったら・・」と言えば、「高いからいらない」と言い、「塔ヶ岳まで4時間半」と言うと、「登りが多いい?」と聞き直す始末。
「遭難して来い!」と、怒鳴りたくなりますが、そんな事を言えば、「ココのオヤジは不親切だ・・」と、ネットに書かれるかも知れません。
何十年ぶりかで売店の留守番をしますが、こんなに「登山者の質」が変わっているとは、想像以上でした。
「ぐる〜っと回りたいけど、コースを教えて・・」「勝手に回ってろ」とは言いません。
「タダの地図ある?、タダのやつ・・」「ない」「え〜っ、ないの」
山に若い人が増えた・・と喜んでいる人達もいますが、ナ〜ニ考えてるんだか解らない、山ガ〜ルに山ボ〜イは退場!です。
今日は月曜日、それでもバスは臨時がでるほどの登山者の多さです。
バスが着いた時、自然環境保全センター主催の登山教室のマイクロバスがトイレ休憩してました。
登山教室に参加しているオジサンが、バスから降りる登山者の多さに驚いて、「今日は月曜だろう、暇な人が多いな・・」と、言います。
「チョット、それはアナタも一緒でしょ、暇な人が暇な人って、おかしいよね」
と言うと、いま気が付いたように笑っていました。
ビジターセンターの姉〜ちゃん達も一緒でした。ガイドのようです。
オジサン達は嬉しいだろうな〜、可愛いネ〜ちゃんガイドです。
出発するのを見送りながら、「俺も、ドッカへ行きたい歩きたい」と思っているのに・・、後ろから石でもぶつけてやろうか・・と、思いましたが、いつもお世話になってる姉〜ちゃん達なので、とりあえず笑顔で見送りました。
昨日は、この時間、自転車の大群でしたが、今日は閑〜散。
年配のご夫婦ドライブばかりです。
こんなのも、いいですね〜。

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