11月17日 (日)  丹沢フォーラム

秋晴れの真っ青な空の下で丹沢フォーラムを開催しました。
定員は40名でしたが「どうしても・・」と言う方を無理やり押し込み行政関係者を含めた参加者は47名でした。

丹沢フォーラムは丹沢の自然再生を主テーマとして年2回開催し、専門家の知識と解説を聞きながら現地&現場での意見交換をします。
議論の内容などにより行政へ要望提出も行います。

昨年の5月にブナ林再生。11月には高標高人工林の取り扱いと今後。
そして今年の5月には自然公園の保護と保全、利用の在り方を考え議論しました。
共通するテーマは丹沢の自然再生ですが事業実施の為に必要な財源も話題になります。

今回のテーマは@中標高域人工林の整備状況と効果。
A市街地周辺に残る雑木林(二次林)の保護と利用です。
午前中の人工林管理の整備と効果では、森林組合職員の説明と質問に対する応答が実に真摯。
参加者から事業の財源である水源税に関しての質問がありました。
「森がきれいになるのは理解出来るが、県民の税金で実施しながら県民への還元が見えない」。「森林所有者の負担がないのはおかしい」。等々。
しかし、森林組合の仕事は「森林整備」。
具体的な税の質問は森林組合の「範疇外」。
職員が説明するには限界があります。
途中で県職員の説明と私の少々茶化した助言で〆ました。
ただし、質問者の疑問はいつも私が思うこと。
でも真面目に返事をする職員に森林組合の評価が高くなった気がしました。

歩きながら、森林組合の職員に「仕事じゃなくていいから、どんな森をつくりたいか」と尋ねた人がいました。
答えは「蕨が出てくるような山」と言われ、「感動した」・・と。
杉やヒノキを植えるのが使命みたいに言うかと思っていたらしいです。

午後は名古木の雑木林に入り、神奈川県自然環境保全センター職員の専門的知見に基づく「やさしい説明」にこちらも納得。
雑木林の大切さと、将来に渡り守るべき森である事を理解しました。
東京や横浜はもとより遠いところは千葉からの参加者もいました。
開催場所は秦野市でもあるため秦野市の会員に声掛けして貰いました。
おかげで活発な意見も多く出ました。

ただし、出来ればもっと秦野市民に関心を持って欲しいと思いました。
それは、いま秦野市では表丹沢の活用を含む秦野市全体の整備計画を考えています。
以前ここに書いたようにヤビツ峠と言う狭い地域で狭い観念に捉われ事業計画をしている事に100年経っても変わらない行政事業を見る思いがしました。
事業に係るお金は市民が納める税です。
ならば100年経っても活きるような事業を考えて欲しいと思います。

現行の「かながわ水源環境税」然り。
森づくりに夢をもつ若者の夢が叶うような、誇りを感じるような税の使い道が必要と思います。
税の専門家や役人が笑っても市民に利益還元してこそ「税」のはず。
多くの市民が森に触れ森の大切さを実感し、健全な森を育成し、その森を残すために「それなら出そう」と言わせる仕組みが必要に感じました。
各参加者の感想は会報「丹沢だより」をお読みください。

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