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森の学校・春の教室・活動報告

春の教室のテーマは、山と山麓の春。
一日目は、丹沢山麓の棚田を訪ね、山と里山の繋がりを学習します。
場所は、里山再生を実践する、「丹沢ドン会」の活動地です。
あいにくの小雨模様でしたが、子供達は元気いっぱい。

雨というのに、「オマエらナンでカッパ着ないの・・」「だって、髪の形が変わる・・」「まったく、いまどきの小学生は・・、オッと中学生だった」

始めに、里山再生活動の目的や内容のお話を聞きます。
木下さんの説明を、みんな熱心に聞いています。

まずは、腹ごしらえ。ドン会の皆さんが暖かい豚汁を用意してくれました。
うめ〜、おいしい・・と、大きなお鍋がアッと言うまでした。

午後は、苗代の話しを聞きました。田圃は知っていても、初めて聞く話ばかり、みんな真剣に聞いています。
手作りの竹橋を渡ったり・・。恐い〜と声が聞こえたよ。

それぞれが、見つけた春をスケッチしています。

どんな春をみつけたかな?

山の中の春はどうでしょう。今日は天気予報が外れて、いい天気。
山へ向かう途中で、早速何かを見つけました。
リョウが指さす落石防止ネットの中に、骨と毛だけが残っているシカの死体を見つけました。
山の上から落ちてきたのでしょう。栄養不足で体力が落ちている春先に多いと言います。

今日、歩く森は、モミ自然林。「一ノ沢考証林」と言います。
なぜ、考証林という呼び名になったか。みんな覚えましたか。
この森には、熊も棲んでいるよ。運がよければ会えるかも知れません。

今日の午後は道のないところを歩きます。いまのうちに山道に慣れましょう。
誰かが動物の糞を見つけると、ヒカルがタッパー片手に飛んでいきます。
そんなに糞ばかり集めてどうするの。

見つけた!。初めて参加のモンジロウが、積もった枯れ葉の中からムササビの糞を見つけました。
さあ〜、もうすぐお弁当の場所だ、頑張ろう。
美味しいお昼を食べながら、「これから道にないとこ歩けるかな〜」と、少し不安な、初めて参加のヨウ

峠の先の人工林で伐採作業を見ました。
校長から、列状間伐の説明がありました。

さ〜、ここからは道がありません。木の根の階段を上ったり下りたり、太いつるに掴まったり。
ヒエ〜、結構疲れるな〜と、クツ

尾根からは三峯や丹沢山が見えます。昨年の春の教室で歩いたヨモギ尾根も見えました。

やっと道路へ出て一安心。お腹すいた〜。お風呂入りた〜い。
勉強したこと覚えているかな〜。
真っ先にお風呂へ入って、疲れた身体をほぐす整理体操をする女の子。

カモの鉄板焼きの時は、ご飯の減りが早いです。

夜は全員参加の「森の会議」。明日の活動内容を、みんなで決めます。
初めて参加のヨウと、小学4年から参加して、いまでは看護学校1年生のモモが、同じテーブルで発言しています。

なかなか楽しい森の会議です。
もっと楽しいのは、自由時間。短い時間ですが、おもいっきり楽しんでいる中学生達です。

校長が案内する朝の散歩は川原です。
寝不足でボ〜っとしてる頭を覚ますのには、石ころの川原を歩くのが一番いい。
足を置く場所、運ぶ場所を考えないと、水の中に落ちるから・・と、校長が言いました。

みんなが歩きやすいように、大きな鋭いトゲのあるサルトリイバラを押さえているコータ、おまえはいい子だ。
水深10pの水たまりに、足下から頭までボッチャ〜ンとはまった子がいました。
ヒカル〜、だいじょうぶか・・。

森の会議で決まった活動日。僕たちは動物班。さっそく、ムササビの糞を見つけました。

沢の奥へ入ったコータが、シカの下顎を見つけてきました。
それに見習うように、ヨウやジュンやクツやヨシタカも、骨を集めてきました。

柳川先生が、一つ一つ部位の説明をしています。
勉強が終わったあと、コータの発案で、シカの骨をみんなで埋葬しました。

冷たい、と言いながら、一番楽しんでいるのは高校生。
コータはさっそく大きなヒキカエルを見つけました。

遊んだら、また、水に帰そうね。

最後はやっぱり勉強です。
ぼく、勉強にがてなんだよね・・、校長もそうです。
でも、長沢先生も何か頑張ってますよ。最後だ頑張ろう。

楽しい3日間でした。今回は里山という新しい企画がありましたが、みんな、どうでしたか。
道のない森は楽しかったかな。
疲れた疲れた・・と言う子供達は、ホントは元気。疲れた・・と言わないけど、ホントに疲れたのは校長でした。
みんなの楽しい感想は、会報「丹沢だより」に掲載されます。




2013年(春の教室)
 3月27日(水)〜29日(金)

「丹沢の山麓と山の中、季節を感じて歩こう!」

主催  NPO法人 丹沢自然保護協会
協力(公財)神奈川県公園協会/神奈川県立札掛森の家
後援丹沢大山自然再生委員会

集合 小田急線秦野駅南口 9:30
対象 小学4年生〜中学1年生(対象年齢外の方はご相談ください)
参加費:子ども13,000円(2泊6食・貸切バス・保険料など)
定員:30名
持ち物:1日目のお弁当、飲み物、雨具、軍手、帽子、着替え、タオル、洗面用具、筆記用具、双眼鏡&ルーペ(あれば)
※山歩きします。リュックサックが便利です。動きやすい服装と、履きなれた登山靴や運動靴。
まだ雪が降る事もあります。防寒着も用意しましょう。

申込・問合せ:丹沢自然保護協会 中村道也 電話0463-75-3272、
メール:n-tanzawa@nifty.com    http//www.tanzawa-home.com/

講師(予定) 柳川 美保子、長沢 展子
スタッフ(予定) 村上 美奈子、中村 道也、栗原 渉、柳澤 美果子、 廣石 幾、山口 喜盛、(他)

日程詳細(予定)
27日 迎えのクルマに荷物を積み込み、北口へ移動します。蓑毛行きバスに乗車(バス代は学校で支払います)。 上原入口バス停で下車。今日の目的地、「丹沢ドン会」の、里山再生地まで、自然観察をしながら歩きます。
農道で一定の道幅はありますが、放置田畑のため、自動車の通行は、ほとんどありません。バス停から目的地まで、約1Kmを、里山の春を観察しながら歩きます。 目的地到着後、丹沢ドン会から活動の目的や内容の話しをしてもらいます。
昼食後、棚田やあぜ道、水路等で自然観察をします。
丹沢山中の宿舎まで貸切バスで移動(宿舎までの所要時間は約60分)

16:00 入浴
18:00 夕食
19;00 ミ〜テイング 夜の自然観察
20;00 自由時間
21:00 就寝
28日
6:00 起床 散歩&体操
7:00 朝食
9:00 野外活動 札掛の自然観察(春探し)
午後は早めに戻り、各参加者が会議の題材を提供
丹沢・森の会議(翌日の活動内容を考える)
16:00 入浴
18:00 夕食
19:00 丹沢・森の会議
20:00 自由時間
21:00 就寝
29日
6:00起床 散歩&体操
7:00朝食( 荷物整理、部屋掃除 )
9:00野外活動
12:00昼食
13:00まとめ&感想文 14:30 閉校式
15:30小田急線秦野駅南口着(予定)

すべての予定は、天候などにより変更されます。
短い期間ですが、森の学校は、山の中の生活です。
充分ではありませんが、お菓子や飲み物なども配布いたします。
基本的に、自宅往復の交通費以外、お金は必要としません。

では、楽しい3日間を過ごしましょう。



当協会は1960年に設立し、様々な活動を継続していますが、会員はもとより、参加者に おいても無事故で現在に至ります。子供を対象にした森の学校は、他の活動に比べ、安全 への配慮からスタッフも多く配置しています。しかし、自然の中での活動は予期せぬ危険 も伴う事を充分ご理解の上、万一の事故等に際しては、保険適用を持ってのみ、責任と させて頂く事をご了解の上、ご参加ください。